注文住宅の諸費用ってなにがある?費用の目安も解説

 

注文住宅を購入するとき、土地や建物代だけではなく、様々な諸費用がかかります。しかし、種類が非常に多く、把握しきれない人も多いのではないでしょうか。

今回は注文住宅を購入するときにかかる、具体的な諸費用について解説します。

土地にかかわる諸費用

注文住宅の購入のために土地を取得する場合にも、諸費用がかかります。この諸費用は金額が小さくないため、あらかじめ把握しておくことが大切です。

土地の不動産取得税

不動産取得税は地方税の一種で、土地を新しく取得した場合に納める税金です。土地の固定資産税評価額に4%をかけた金額が税額です。なお、固定資産税評価額は土地の購入代金ではなく、実際の購入額の6~7割程度です。

ただし条件を満たしていれば、軽減措置が適用されます。令和3年3月31日までの間の軽減措置が適用された場合、税額は固定資産税評価額の1/2に3%をかけたものです。

この税金は、不動産登記を行ってから半年から1年の間に届く「納税通知書」を使って納付します。

不動産会社への仲介手数料

不動産会社から土地を購入した場合は不動産会社に対して仲介手数料を払います。仲介手数料は不動産会社ごとに変わりますが、物件価格の3%に6万円を加えた金額が上限です(税別)。不動産会社と交渉するときに割引してくれることもあります。

測量費用

土地の現況測量を行う場合、測量費用がかかります。業者や規模によりますが、数万円から数10万円程度が目安です。

地盤調査・地盤改良

その土地の地盤調査を行うためにも費用がかかります。地盤改良が必要な場合は地盤改良の費用も別途必要です。地盤改良の必要性の有無は調査してみなければわからないため、あらかじめ予算を確保しておいた方が間違いありません。

地盤調査のための費用で10万円前後、地盤改良の費用は土地の状況によって100万円以上かかることもあります。

手付金

手付金は土地を購入する前に不動産業者に支払う金額です。販売価格の5%~10%ほどが目安で、最終的に支払う金額からは差し引かれます。

ただし、この費用はローンの審査前に支払うため、あらかじめ準備しておく必要がある点に注意しましょう。

住宅にかかわる諸費用

住宅を購入する場合、不動産所得税や登記費用、印紙税、手付金、火災・地震保険の費用などがかかります。地鎮祭を行う場合は、そのための費用もかかります。

住宅の不動産取得税

住宅の固定資産税評価額に4%をかけた金額を納税します。2021年3月31日までは、住宅の不動産取得税の軽減措置が受けられます。この場合、納税額は固定資産税評価額に3%をかけた金額です。

登記費用

不動産を取得すると、登記するための費用がかかります。登記に関わる費用は登録免許税と税理士司法書士への報酬の2種類です。登録免許税の税率は、新築で建てる場合固定資産税評価額の0.4%ですが令和4年3月31日までは自己の居住用住宅の場合0.15%の軽減税率となります。

建築確認申請費用

新築の着工をする前に、建築確認申請の費用がかかります。建築確認はこれから建てようとする建築物が、建築基準法を守って建てられているかを審査する手続きです。

これは新築の着工前に行う必要があります。

印紙税

印紙税は注文住宅や土地の契約書を作成する際に、収入印紙としてかかる税金です。様々な場面でかかりますが、大まかに1~2万円だと考えましょう。

火災・地震保険費用

火災保険や地震保険は、ローン審査に通る条件にされていることが多いです。そのため、ローンを利用する場合は諸経費としてあらかじめ考えておく必要があります。

どんな保険に加入するかは建物の構造によっても変わりますが、年間数万円程度の費用がかかります。

地鎮祭にかかる費用

地鎮祭は住宅を建てるときに行う儀式で、神主さんへの謝礼や食事代などが含まれます。どのくらいの費用がかかるかは、規模にもよりますが、数万円程度はかかるでしょう。

ローンにかかわる費用

ローンにかかわる費用

ローンを組む場合、ローンのための諸経費もかかります。ローンを組む場合はこれらの費用も考えておく必要があります。

ローンの手続き費用

ローンの手続きを行うときには、住宅ローンの保証料、事務手数料、抵当権設定費用などが挙げられます。特に高額になるのが保証料です。

借入金額にもよりますが、10万から80万円程度の費用がかかるため、注意しましょう。

つなぎ融資費用

つなぎ融資を行う場合、そのための費用が別途かかります。つなぎ融資とは、ローン開始前に支払わなければならない費用を補うための融資です。

借入銀行によってはつなぎ融資を行う場合は手続き費用として10万円程度かかります。

生活にかかる費用

生活にかかる費用

税金や手続きの費用だけではなく、生活にかかる費用にも注意が必要です。これらの費用も小さくないため、確認しておきましょう。

仮住まいの家賃

注文住宅は、契約が成立してから建て始められます。工事内容にもよりますが5ヶ月以上かかるのが一般的です。工事中もローンの支払いがあり、さらに仮住まいの家賃がかかります。仮住まいの費用をあらかじめ計算に入れておくと、無理のない資金計画ができるでしょう。

引越し代

引越しをするための費用もかかります。引っ越しの規模や移動距離にもよりますが、数十万円の費用がかかるため、別途計算に入れておきましょう。

その他家具代

新築住宅に引っ越した後、新しく家具を購入する必要も出てきます。家電製品やカーテン、様々な家具が新しく必要になることがほとんどです。

生活に必要な最低限のものだけでもリストアップしておくと、新生活をスムーズに始められます。

まとめ

この記事では注文住宅を建てるための諸費用について解説しました。注文住宅を建てる場合、建物や土地の代金だけではなく、多くの諸費用が発生するため、あらかじめ計算に入れておくことが大切です。

また土地に水道管が引き込まれていない場合、引き込み工事費と上下水道利用加入金が必要になるなど、条件次第で発生する諸費用もあります。

これらの費用をあらかじめ準備しておくことで、お金の準備に余裕ができ、無理のない支払いができるでしょう。