【注文住宅】1坪ってどれくらい?建ぺい率と容積率って?

「1坪がどのくらいかわからない」「土地に対してどのくらいの広さの家が建てられるかわからない」そうお考えの人もいるのではないでしょうか。

間取りの考え方として坪数や畳数(じょうすう)の考え方、土地に対してどのくらいの広さの家が建てられるのかを知っておくと、注文住宅での打ち合わせをスムーズに進めやすいでしょう。

しかし、建築に馴染みがない人だとどのくらいの広さなのかわからない人も少なくありません。ここでは1坪がどのくらいの大きさなのか、部屋の広さに関する基本知識や、建ぺい率や容積率とは何か、間取りを考える上でどう影響するのか解説します。

1坪の大きさはどのくらい?広さについての基礎知識を確認

1坪がどのくらいの広さか知るためには、坪数と畳数の関係を知っておくとよいでしょう。建築面積と床面積の違いを知っておくことも大切です。これらの違いを知っておくと、その建物の広さがどのくらいなのか、自分が建てたい家には何坪程度の土地が必要なのかがわかります。

坪数と畳数の関係

1坪の広さは畳2畳分の広さです。1畳あたりの面積は地域によって違い、この東海エリアでは約1.65平米(㎡)なので、1坪は約3.30平米となります。

そのため、35坪と40坪がどのくらい違うかというと、約10畳分違うことになります。10畳あれば1~2部屋ほど広さが変わります。

床面積と工事面積(施工面積)の違い

注文住宅の打合せでは、床面積(延床面積)と工事面積(施工面積)という言葉が使われます。しかしどう違うのかよくわからない人も多いでしょう。

工事面積(施工面積)は、玄関ポーチ・吹き抜け・バルコニーなどを含めた面積です。細かい計算式は様々な条件があるためここでは割愛しますが、「家全体のボリューム」と考えておくとイメージしやすいかと思います。

一方、床面積(延床面積)とは、床の面積と考えればよく、玄関ポーチや吹き抜け、バルコニーなどは含まれないケースが多いです。

床面積(延床面積)はその建物の床の面積、工事面積(施工面積)は建物のボリュームだと考えるとわかりやすいかもしれません。

建ぺい率と容積率とは?どんなことに注意するとよい?

建ぺい率と容積率とは?どんなことに注意するとよい?

建ぺい率と容積率は、どちらも土地に対して建物が占める割合を示すものです。家を建てるときはこの割合が、決められた割合以下になるように上限が決められています。

その土地に対して建てられる建物の面積がどのくらいなのか把握するための重要な指標の1つです。次で詳しく解説します。

建ぺい率の計算式

建ぺい率は、敷地面積に対して建築面積が占める割合のことです。

計算式で表すと「建ぺい率=建築面積÷敷地面積×100」です。(ただし、敷地の条件によって建ぺい率の緩和措置があります)

都市計画法で、用途地域ごとに建ぺい率の上限が指定されています。そのため、土地探しの際には広さだけではなく指定建ぺい率も確認しておくといいでしょう。

建ぺい率の上限は、用途地域によって変わる

建ぺい率の上限はあらかじめ決められています。土地の広さに対してどのくらいの建物が建てられるのか、その制限は用途地域によって変わります。大まかにいえば、建ぺい率が60%までと制限されていることが多いでしょう。

たとえば、60坪の土地であれば、36坪までの建築面積の住宅が建てられます。建築面積は建物を上空から見た水平投影面積で計算するため、土地が60坪で建ぺい率が上限60%であれば、十分な広さの住宅が建てられるでしょう。

平家で広さを確保しようとすると、建ぺい率の問題がネックになりやすいですが、そうではない限り、土地の広さがある程度あれば、間取りで不自由することは少なくなります。

逆に30坪を下回り、建ぺい率が60%のような場合は18坪までの建築面積の住宅となり、総2階の建物にしたとしても、床面積36坪を下回る程度しか建てられません。間取りにも制限が生まれやすく、部屋の数や広さで悩むことも出てくるでしょう。場合によっては3階建てなども選択肢になるかもしれません。

容積率の計算式

容積率は敷地面積に対して、家全体の床面積(延床面積、延べ面積)が占める割合のことです。建ぺい率と異なり、こちらは2階部分の床面積も計算に入ります。

計算式で表すと「容積率=延床面積÷敷地面積×100」です。

容積率が問題になることは少ない

容積率も建ぺい率と同様に制限があります。用途地域ごとに異なっていますが、200%までとされていることが多いでしょう。

200%までだと仮定した場合、60坪の土地で容積率が200%の場合は120坪まで建築できます。30坪の場合でも、60坪まで建てられます。

容積率は建ぺい率よりも制限が厳しくないことが多いため、容積率が注文住宅でネックになる事例は多くありません。そのため、注文住宅の建築では容積率はそこまで意識しなくても問題はないでしょう。

まとめ

この記事では1坪の広さや床面積と工事面積、建ぺい率と容積率の基本的な内容、具体的にどのように打ち合わせに関わってくるのか解説しました。

注文住宅を建てたいと思ったとき、これらの知識をもつことで土地のよしあしの判断ができ、自分の要望に合った土地を見つけやすくなります。

この記事が、ご家族の理想の土地を選ぶ手助けになれば幸いです。

 

動画で詳しく解説